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決闘血を上げろ。
2008.10.06 Mon
双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)
(2001/06)
佐藤 賢一

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・「双頭の鷲 上下」/佐藤賢一

これまで英仏間戦争といえば、オーブリー&マチュリン、ホレイショ&アーチー、シャープ&ハーパーを擁するイングランドを全面的に支持していた私ですが、対するフランスにもなかなかの傑物がいました。その名もベルトラン・デュ・ゲクラン。↑の創作版イングランド軍と違い、なんと実在の人物であります。

イングランドのイケメン軍団に対し(←時代が全然違いますから!)、英仏百年戦争での劣勢に苦しむフランスをリアルに救ったのがブルゴーニュ産の貧乏貴族で、母親がそのあまりの不細工ぶりに(眼も鼻も頭も丸い。腕がやたら長くて膝くらいまである)、「こんなのワタクシの子供じゃありません」と、”なかったこと”にしたくらいの異形の男だってんだから現実は厳しいものですな。しかしこのゲクランが戦の天才だった。

当時の戦争の遣り方からは想像もつかない奇抜なアイディアを駆使し、破竹の快進撃を続けるゲクランに国王シャルル5世は絶対的な信頼を寄せ、敗戦続きで凹んでいたフランスの民衆は狂おしいほどの熱狂をもってゲクランを支持。しまいにはゲクラン人形まで作って売りだす始末で、イングランド軍に攻め込まれた町では子供までがその人形を護符のように振りかざし、「ゲクランがお前たちを倒しに来るぞー!」と敵を威嚇。ほとんどなまはげです。

その人気と天賦の才を誰よりも恐れ慄いたのが、イングランドの黒太子・エドワードというのがなんとも泣ける。”Rock You!”の「跪け!」の一言で私をメロメロ(死語)にさせたあのエドワード王子が、黒衣黒馬でキメキメ(死語)のあの本物の騎士が、シュレックみたいな怪物(言いすぎ)に腹の底からビビらされ、フェードアウトするように表舞台から退いていくハメになるとは!!!

この男前が

rockyou.jpg

これに!

shrek.jpg

な い や ろ ふ つ う !
それもこれもチャンドスが悪いんデスよ。しっかりしろよ、じじい。

フランスの英雄をバケモノ扱いしてすみません。私もシュレック大好きです(フォロー)!

母親からは疎まれたゲクランですが、シャルル五世や従兄弟のエマヌエルはじめ、仲間には恵まれました。中でも私のお気に入りはゲクランがまだ「ブロセリアンドの黒犬」と呼ばれていた貧乏騎士時代からの部下のモーニ。無類の女好きで自由気儘。はぐれ雲のような男でありながら有能で、ゲクランのような派手さはないけど戦の素質十分。ゲクランとは同じ変人同士ということで馬が合って、主従関係を超えた盟友でもあるんですねー。そしてこの飄々として捉えどころのない男が、実はゲクランのことを誰よりも理解していたというところに、この物語最大の萌えが。

まさかモーニに泣かされる日がこようとは!!

もうね、ラスト50ページは涙なくして読めんデスよ・・・。モーニの不器用さが切なくて。でもさー、私はゲクランの人生はあれはあれで面白いものだったと思うのだ。なんせ最後は大元帥の地位にまで上り詰めたんだもんね!だからそんなに悲しまなくてもいいんですよ、きっと。

私の一押しはモーニですが(ちなみに脳内キャスティングではモーニ=リス・エヴァンスです)、ゲクランの最大のライバルにして友人でもあったグライー、シャルル五世の弟・アンジュー公ルイもなかなかユニークなキャラでオススメであります(グライーはもう少し書きこんで欲しかったぜ)。

文庫上下巻で1200ページ近い長編だけど、文章に勢いがあるのでスラスラと読めました。面白かった!あいかわらず、どこまでが史実に忠実でどこからがサトケンの妄想かはわからんかったけど。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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